2015年3月8日日曜日

安倍なつみ


たまに「バカになりたい」なんて言ってる人がいる。
僕はそんな人に最高のアドバイスを提供しに来た。
誰でも簡単にバカになれる方法。
断言してもいい、これは本当に簡単だ。


「バカになりたい」なら口癖を
「バカになりたい」から「頭が良くなりたい」に変えろ。


バカに見えるから。




ここまでの僅かな文章を書くにあたって僕はやべぇ位に苦心した。
そんなにたくさん読んできたわけじゃないけど、文章術のハウツー本には大体こんな事が書いている。
「賛否両論を恐れずに思った事を断言した方が魅力的な文章に見える」
僕はこれがどうも苦手でしょうがない。
「こじらせハイ」になってる時、中学生みたいに独善的なものの言い方をする事はたまにあるけど、僕の気持ちの根元では、自信を持って物事を断言したりする技量が無い事を悟っている。
自分のセンスをいつも疑ってる節があるからだ。


僕が中学生の頃は、モーニング娘。の全盛期で、「モーニング娘。の中で誰が好き?」(当時は推しメンという言葉がなかった)という質問に何かしらの返答を持ち合わせていないといけなかった。
僕も世間と同期して素直にモーニング娘。が好きだったけど、好きだったかもしれないという言い方の方が自然に感じる。
そして、僕はいつもその質問に「安倍なつみ」と答えていた。
僕は自分で自分を素直に面食いだと思っているけど、自信満々に「安倍なつみ」と答えるのもなんか違う気がして、控え気味に「安倍なつみ」と答えていた。
モーニング娘。という枠の中から「選ぶ」という動作を行うから僕は安倍なつみに辿り着けるのだけど、モーニング娘。という枠を外したら、辿り着けないかもしれない。
「クラスの中で誰が好き?」とか「〜部の中で誰が好き?」とか、枠を与えられる事で「とりあえず」だけ答えられるような気がする。
ドリカムじゃないけど、好きなものを好きと言うだけで涙が出ちゃいそうな感じが苦手で、「お前そんなものが好きなのか?」って周囲に異質扱いされると「自分っておかしいのかな?」って自意識過剰に不安がってしまう。
その点で「安倍なつみ」は非常に攻守共に優れた僕の答えだったのだ。
(同世代の人にしか伝わらないニュアンスだろうとは思うけど)


とにかく、僕は本当に臆病で断言する事によって、後々文句や嫌味を言われたりするのがもどかしくて堪らないのである。
人のエッセイやインタビューを読んでいて、自分語りの節々に「〜だと俺は絶対に思う!」と強い思想、主張があると僕はいつも「羨ましいなぁ」と感じてしまう。
明日には違う意見になってしまうかとしれない。それでも、自分の好みをはっきりと口に出せる人を僕は素晴らしく思うし、同時に強いなぁって少し嫉妬する。
映画館の帰り道みたいな気持ちがすごく嫌なんです。
答え合わせみたいな。
蛇足だけど、僕が昔作った『修学旅行のすべて』って曲はそういう気分を歌詞にしてる。


こうやって、ブログですらない粗末な文章を自己満足で書いてるわりに、内面じゃそういう気持ちなので「センスねぇなー」って思われる怖さが影みたいに付きまとっていますが、まあ気にしないでください
ジョイフル本田の駐車場ばりに広い心で受け止めて下さい。

蛇足の蛇足ですが、僕は中学生の頃、トニーブザンの頭が良くなるマインドマップの本と、右脳で速読できるCD付きなんたらの本を、2冊同時にレジに持って行って、自分が天才にでもなったような気分に浸った事があります。
マインドマップというのは、膨大な情報量を脳の中で木の枝のように整理する方法です。
一方で、右脳速読というのはその名の通り、短時間でより多くの文章を読解し膨大な情報を得る方法です。
この二つの技術を同時に会得したら、紙を八回折るより前に月に届いてしまうんじゃないか!というじつに天才的な発想に当時中学三年生の僕は辿り着いたのでした。
実践したけどすぐに飽きて辞めました。




あー、頭が良くなりたい!